新型コロナの後遺症とは
新型コロナの後遺症の原因や治療法は、まだ解明されていません。
しかし、一部では「新型コロナ後遺症外来」という窓口を作った医療機関もあり、症状や治療について研究が進められていています。
そこで明らかになってきている新しい情報とは、どのようなものがあるのでしょうか?
どんな後遺症がでるの?
新型コロナの後遺症の症状は、実にさまざまで発症の種類やタイミング・持続する期間が違います。
ここでは、今の時点で報告されている症状の種類と、経過の統計をお伝えいたします。
●持続する症状の比率
症状 |
60日後の改善率 |
90日後改善率 |
---|
嗅覚障害 |
19.4% |
9.7% |
呼吸苦 |
17.5% |
11.1% |
全身の倦怠感 |
7.9% |
6.3% |
味覚障害 |
4.8% |
1.7% |
●その他の症状
関節痛 筋肉痛 胸痛 認知障害 うつ病 不安 睡眠障害 頭痛 発熱 動悸 脱毛etc..
数値化してみても、全身の倦怠感は上位にあがっており、回復の比率が低いとわかります。
どうしてコロナの後遺症が起きるの?
例えば、風邪をひいたら発熱や咳、倦怠感などがでます。これは、カラダに入ってきたウイルスを倒すために起きる炎症反応です。
しばらくして、熱やだるさも無くなり、元気になったのに咳だけが長引く、という経験がある方も多いでしょう。
その原因は、肺に入ったウイルスを攻撃するのと同時に、肺自体にもダメ―ジを与えてしまうからです。ウイルスの抗体ができても、傷ついた臓器が回復するにはどうしても時間がかかるので、咳だけが長引くという現象が起こります。
新型コロナの後遺症は、この重篤バージョンと考えると解りやすくなるでしょう。
新型コロナウイルスは、体のさまざまな部位の臓器の細胞に入り込みます。そして風邪と同じようにカラダは炎症反応を起こします。
そのとき、強烈なウイルスに対抗するためにカラダは有害な化学物質を生んでしまいます。
そして、自分の臓器をも攻撃してしまうので、臓器が回復不可能なまでに大きなダメージを受けてしまうのです。
さらにこの化学物質は血液を固まりやすくさせる作用があるので、酸素が供給されず、臓器は傷ついた細胞を再生できなくなってしまうでしょう。
コロナ後遺症はどのくらい続くの?
コロナの後遺症がどのくらい続くかは、はっきりとわかっていません。症状によっても違います。
倦怠感はコロナ後遺症のなかでも多くの人が感じる症状です。数か月かけてゆっくりではありますが、時間の経過とともに解消していくケースも。
しかし、血液が固まって血栓ができると、臓器が再起不能に陥ることもあり、生涯にわたって障害がでてしまう可能性もあります。
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